クラシック vs スマッシュ vs 粗挽き|何がどう違う?食感・香り・一体感で選ぶ“パティ比較”決定版

目次

グルメバーガーのメニューで迷う三大ワードが「クラシック」「スマッシュ」「粗挽き」です。ただ、この3つは同列に見えて、実は性質が違います。ここを整理しないと、比較の軸がズレて“よく分からないまま注文”になりがちです。

  • クラシック:パティの厚みや焼き方を含めた「スタイル(設計思想)」
  • スマッシュ:パティを押しつぶして焼く「調理スタイル(焼きの技法)」
  • 粗挽き:肉の粒を大きめにする「挽き方(食感設計)」

つまり、粗挽きは“スタイル”というより 素材の加工方法
一方クラシックとスマッシュは 焼き方と厚みの設計です。

だから正確には、
「クラシック or スマッシュ」というスタイルの上に、
「粗挽き or 細挽き」といった挽き方が乗ることもあります。

とはいえ、実際のメニューでは「粗挽き=肉感強め」のスタイルとして並列に扱われることが多いので、この記事では 注文の意思決定に役立つ比較として、クラシック・スマッシュ・粗挽き(肉感タイプ)を並べて分かりやすく整理します。監修は 一般社団法人日本グルメバーガー協会 です。


1. まず定義:3つは何を指しているのか

クラシックパティ(クラシックスタイル)

「王道」「スタンダード」「昔ながら」とも呼ばれる設計。
厚みは中庸で、バーガーとしてのバランス(肉・塩・焼き・野菜・ソース)が噛み合って完成します。派手さより“整い”で勝つタイプです。

スマッシュパティ

ボール状の肉を鉄板などで押しつぶして焼くスタイル。
薄く広がることで表面積が増え、香ばしさ(メイラード)とカリッとした縁が出やすい。チーズとの一体感も強いタイプです。

粗挽きパティ(肉感タイプとしての粗挽き)

挽き目が大きく、肉の粒感が残るパティ。
最大の価値は 噛む満足(肉感)噛むほど広がる旨味。焼きや保水設計が上手い店ほど化けます。
※厳密には“粗挽き”はクラシックにもスマッシュにも採用され得ますが、ここでは「粗挽き=肉感重視の設計」として比較します。


2. ひと目で分かる比較

  • 一口目の香ばしさ・快感:スマッシュが強い
  • バーガーとしてのバランス(王道の完成度):クラシックが強い
  • 噛む満足・肉感:粗挽きが強い
  • 一体感(チーズやソースと馴染む):スマッシュ/クラシックが強くなりやすい
  • 店の技術差が出る:粗挽き(焼きと保水)とクラシック(基礎設計)

3. 食感・香り・一体感で比較

3-1. 食感(噛み心地)

  • スマッシュ:薄い+縁がカリッ → “サクッと香ばしい”方向
  • クラシック:中庸 → “肉と具材が噛み合う”方向
  • 粗挽き:粒感 → “肉を噛む”方向(噛む回数が増えて満足が積み上がる)

食感の好みは、そのまま最適解に直結します。
「歯切れ・テンポ」ならスマッシュ、「整った噛み合わせ」ならクラシック、「肉を噛みたい」なら粗挽き。

3-2. 香り(焼きの香ばしさ)

  • スマッシュ:最強。表面積が大きく、香ばしさが立ちやすい
  • クラシック:焼きの上手さで強くなる。香ばしさと肉の余韻がバランス
  • 粗挽き:焼きが上手い店だと香りが乗って“噛むほど香る”。弱いとボソつきに転ぶことも

香りを最優先するならスマッシュが外しにくいです。

3-3. 一体感(チーズ・ソース・バンズとのまとまり)

  • スマッシュ:薄い+チーズが広がる → 一体感が出やすい
  • クラシック:具材(野菜)を含めた完成度 → 王道の一体感
  • 粗挽き:一体感より“肉の存在”が勝ちやすい(設計で整える必要がある)

“とろけるチーズの一体感”が好きならスマッシュ。
“具材と噛み合う王道”が好きならクラシック。
“肉が主役”が好きなら粗挽き、という整理が分かりやすいです。


4. 向いている人・向いているバーガー構成

スマッシュが向いている人/構成

向いている人

  • 一口目の香ばしさが欲しい
  • チーズバーガーが好き
  • テンポよく食べたい(重さが残りにくい)
  • “カリッとした縁”が好き

向いている構成

  • 定番チーズ(アメリカンチーズ系で一体感が出やすい)
  • 玉ねぎ・ピクルスなど酸味で締める構成
  • ポテトロールなど一体感を作るバンズ

クラシックが向いている人/構成

向いている人

  • 初めての店で外したくない
  • 肉だけでなくバーガー全体の完成度を見たい
  • レタス・トマト入りの王道が好き
  • 食べ進めても重くなりすぎない方が良い

向いている構成

  • 定番バーガー(野菜入り)
  • 定番チーズ(トッピング少なめ)
  • 酒種など“バンズの個性”を活かす設計とも相性が良いことがある

粗挽きが向いている人/構成

向いている人

  • 肉を噛む満足が欲しい
  • 粗挽きハンバーグやステーキ寄りの食感が好き
  • ソースやチーズに負けない芯が欲しい
  • 食べ比べで“肉の設計”を感じたい

向いている構成

  • 粗挽き×定番チーズ(盛りすぎない)
  • 粗挽き×ソース控えめ(塩・肉の余韻が見える)
  • ブリオッシュなど“丸くまとめる”バンズでバランスを取るのも有効

5. 失敗しない注文テンプレ(初回の最適解)

迷ったらこれ(最優先)

「定番チーズ(トッピング少なめ)」
この頼み方なら、どのスタイルでも良さが見えます。トッピングを増やしすぎると比較ができなくなります。

スマッシュの初回テンプレ

  • スマッシュチーズ(シンプル)
    → 香ばしさと一体感が最短で分かる

クラシックの初回テンプレ

  • クラシックチーズ
  • もしくはクラシック(レタス・トマト入り)
    → 王道の噛み合わせで店の基礎が見える

粗挽きの初回テンプレ

  • 粗挽きチーズ(トッピング少なめ)
    → 肉感を感じつつ、チーズでまとまりを作る

6. 比較表(保存用)

比較軸クラシックスマッシュ粗挽き(肉感タイプ)
主役バーガー全体の完成度香ばしさ+一体感肉感(噛む満足)
食感バランス型サクッ・カリッ粒感・噛み応え
香り焼きで差が出る強い(立ちやすい)焼きが上手いと強い
一体感王道のまとまり強い(チーズが馴染む)設計次第(肉が勝ちやすい)
外しにくさ高い高い店の技術差が出やすい
初回おすすめ定番チーズ or 野菜入りスマッシュチーズ粗挽きチーズ(シンプル)

7. よくある質問(FAQ)

Q1. 粗挽きってスマッシュにならないの?
A. できます。ただしスマッシュは薄く押しつぶすので、粗挽きの「粒感」をどれだけ残すかは店の設計次第です。一般にはスマッシュは一体感寄り、粗挽きは肉感寄り、という方向性の違いが出やすいです。

Q2. 初めての店ならどれが安全?
A. 外しにくさで言うとクラシックかスマッシュ。肉感を狙うなら粗挽き。ただしどれも「定番チーズ(トッピング少なめ)」にすると失敗しにくいです。

Q3. 今日は軽く食べたい。どれ?
A. スマッシュが合うことが多いです(テンポよく食べられる)。ただしチーズやソース盛りだと重くなるので、シンプル構成が安全です。

Q4. 肉を噛みたい日は?
A. 粗挽き。もしくは厚肉(別軸)。粗挽きは“噛むほど旨い”を取りにいけます。


まとめ

クラシック・スマッシュ・粗挽きは、同じ「パティの話」でも指しているものが少し違います。

  • スマッシュ:香ばしさと一体感で勝つ
  • クラシック:王道のバランスで勝つ
  • 粗挽き:噛む満足(肉感)で勝つ

迷ったら「定番チーズ(トッピング少なめ)」で比較するのが最短。
その上で、香ばしさならスマッシュ、王道ならクラシック、肉感なら粗挽き――この選び方で、注文はほぼ外さなくなります。

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執筆・監修
根津 将太朗 日本グルメバーガー協会 理事

全国のグルメバーガーを取材・発信する ハンバーガー紳士倶楽部 を運営。協会では“定義と共通言語”を整備し、初めての人にも正しく魅力が届くためのコンテンツ監修を担当。